基本的には、食品衛生検査指針(微生物検査編)に基づいた検査法を用います。また、食品衛生法に基づく告知法、通知法を遵守し検査を実施いたしますが、ご依頼の目的によっては、その限りでない場合もございます。

 当社における基本的な検査法を以下に示します。

試料の調整

検体10gを無菌的に計量後、滅菌リン酸緩衝液90mlにて1分間ストマッカーで懸濁を行い検液とする。

検液1mlを適宜希釈しながら、下記方法にて細菌数をカウントする。

一般生菌数

標準寒天培地(ニッスイ製薬顆粒培地)にて混釈培養、36±1℃で48±3時間培養後、出現コロニーの数をカウントする。

大腸菌群

デゾキシコレート寒天培地(ニッスイ製薬顆粒培地) にて混釈培養、36±1℃で24±2時間培養後、赤色コロニーの検出を持って大腸菌群と判定する。

糞便性大腸菌群

EC培地(ニッスイ製薬粉末培地)発酵管にて、44.5±0.2℃で24±2時間培養、ガスの発生をもって、糞便性大腸菌陽性と判定する。

黄色ブドウ球菌

卵黄加マンニット食塩培地(ニッスイ製薬顆粒培地)平板に試験液0.1mlを表面塗抹、36±1℃で36 ~48時間培養後、ハローを伴うコロニーの出現をもって陽性と判定。

必要があれば、ウサギプラズマ(栄研化学)にてコアグラーゼ反応を確認。

サルモネラ

緩衝ペプトン水にて前増菌培養を行った検体培養液を、ラパポート培地にて増菌培養する。

増菌培養液の1白金耳量を、DHL寒天培地平板、及び酵素基質培地平板に塗抹し、分離されたコロニーで判定する。疑わしいコロニーが出現した場合は、TSI培地、LIM培地にて性状確認を行い、陽性判定の際には、血清学的性状試験を実施し血清型の確定を行う。

尚、検査の目的、検体の種類によっては、各培地の平板による塗抹法で培養を行うこともあります。

*当社検査結果は、あくまでもお客様の自主検査の一部としてお取扱いください。
 証明書等の発行につきましては、登録検査機関での検査が必要です。

*上記検査法に基づく検査結果の精度管理の目的で、年4回以上の頻度で(財)日本食品検査による「微生物検査精度確認」を実施しております。