さて、前回から始まりました「衛生管理と衛生管理計画」シリーズの第2弾です。
飲食店を始めて自慢の料理をお客様に召し上がっていただく。工場を建てて、新しく開発した商品をお客様の元にお届けしたい・・・食品事業者の方たちの事業の始まり方は様々かと思います。ただ共通しているのは、誰しも食中毒や食品事故を引き起こしたいとは思っていないということと、反面そこへの意識は開店や開業といった「夢」の中で片隅に追いやられがち、ということでしょうか・・・。
お店にしろ、工場にしろ、商品を作るために必要な要件が4つあります。
- 先ずはどこで行うか?建物がなければ、保健所は営業の許可をくれません。
- 建物が決まったら、調理や製造の機械や設備、細々とした器具や器材が必要です。
- それと併行して、人の募集もしないといけません。一人でお店を始める方もいらっしゃいますが、繁盛してくれば人は増やさなければいけなくなります。
- そして食材を仕入れて、営業開始となります
そして、どこの現場を見ても、必ず
- 建物の掃除
- 機械器具の洗浄
- 手洗いしましょう、このユニフォームを着てね、洗濯はね・・・等の注意事項を伝える
- 食材の見た目や臭いなどからの鮮度の確認や温度管理を行う
といったことは、口頭で伝えられながら、行動として行われているはずです。
その口頭で伝えられている「ルール」を文書にして「見える化」しましょう、というのが今回の「衛生管理計画書」の「一般衛生管理」と言われるものなのです。
どうでしょうか?当たり前のことですよね?
実はここで沸き上がってくる問題が、「言葉選び」。つまり、どう表現すればいいのか?といったことです。私が関わってきた現場の方々に伝えているのが、書き方の正解はないということです。要は、普段やっていることが、箇条書きでも、文章でも良いので、「見える化」されていることが大事なのです。形や様式にこだわらず、自分たちの行動を、「自分たちがわかるようにまとめられていれば良いのです。